輝きと夢を形作る、儚さと影を思う。BACK BEAT 19.6.5 昼 東京芸術劇場 プレイハウス

ずっと続くと思ってた。
いや……続くとか、終わるとか。そんなことも考えてなかったんじゃないか。
楽しいか、楽しくないか。やりたいか、やりたくないか。
刹那に生きたスチュアート サトクリフと、親友という鏡を失ったジョン レノン。
6月23日に千穐楽を迎えたBACK BEATの6月5日昼公演を見てきました。
1ヶ月近く前のあやふやな記憶を掘り起こしながら、書いてますが、良かったら。

東京芸術劇場 プレイハウス。はじめてのハコです。
舞台に幕はありませんでした。路地裏なのかな。たくさんの落書き。きれいなものはきれいなままあり続けられるけど、汚れたものは、どんどん汚れていく。そんな街角。よどんだ臭いもしそうな町。

ビートルズの音楽は、気づくと流れていましたが、この舞台を見ようと思うまでは、5人で活動を始めたことも、レコードデビュー前にドラマーが交代したことも知りませんでした。

オープニング。大きなキャンバスにむかうのは、戸塚くん演じるスチュアート サトクリフ。筆を大きく動かす様は、感情をぶつけている、はきだしている、そんなふうに見えました。生まれた感情に食い破られる前に、吐き出してる。そんな感じ。
教授に絵の才能を認められたスチュを、バンドに誘ったのが、加藤和樹さん演じるジョン レノンです。加藤さん演じるジョンにはひきつけられました。俺様、レノン様。だれよりも目立ってましたね。素敵でした。

ジョンのバンドには、ベースがいなかったので、気心知れた遊び仲間で、ルックスもいいスチュに、ベースの基本中の基本のコードを教え、無理やり、バンドに引き込んだようです。
ギターのジョージ ハリスン役は、辰巳雄大くん。
グループのマスコット的な感じ?

ビートルズは、結成当時は、音楽よりもビジュアル重視のように感じました。
みんなリーゼントです。加藤さんが、1番、似合ってたかな。
メンバーたちは、バンドを引っ張るジョン レノンには逆らえなかったのかな。ポール マッカートニーも、見た目がいいだけで、音楽センスは感じられないスチュのことは、よく思ってなかったようです。
この時、ツインギターだったのね。ポールとジョージの。
ジョージ ハリスンは童顔で、バンドの中で、1番年下でした。辰巳くんは、去年、3回ほど高校生をやってたけど。

ドイツの三流のライブハウスで、演奏できるようになったけど、まともな宿舎もない劣悪な環境での、長時間労働を強いられました。
デビュー前の知らないバンド。しかも、ジョージは、この時、17歳で、不法労働だったので、彼らは、強く出られなかったようですね。
寝る時間も十分にないのに、スチュとジョンは、遊び回ってたね。やりたい放題?
そんな生活の中で、スチュは、運命の人、カメラマンのアストリッドと出会います。
彼女の才能にひかれ、音楽よりもやるべきことがあるのでは……と言われ、スチュは迷います。
親友とバンドを続けるか。思い人のそばで、絵を描くのか。
迷うって、迷えるっていいなと思いました。自分は画家だ。画家だけど、音楽も愛してる。どちらかを選ぶなんてできない……。
最初、スチュ、だまされてるよ? 親友を、メンバーを裏切るの? と思ったけど、そーじゃなかった。
スチュが向かうべき道を示してくれてたんだね。

アストリッドが、リーゼントだったスチュの髪を、さらさらすとんにするシーンがありました。マッシュルームカット。てるひのイメージするビートルズは、リーゼントじゃなくて、マッシュルームカットでした。その始まりはスチュだった?

ビートルズという名前を得たバンドは、あれよあれよという間に、ハンブルクで1番の名門ライブハウスで活躍するようになっていきました。それを良しとしない輩に、メンバーに17歳の不法労働者がいるとチクられ、強制送還されちゃうんですけどね。

イギリスに戻された彼らは、活動を諦めず、ジョージが18になるのを待つようにして、再びドイツへ。花道を通って、ドイツへ向かうメンバーたち。
ジョージが通る側の席ではなかったのですが、ジョージは、オーディエンスに「おれ、18」とかなんとか言って回ってましたね。お茶目です。

アストリッドと再会したスチュアートは、ビートルズをやめて、彼女とともにあり、絵を描くことに集中するようになりました。
スチュの脱退を1番喜んだのは、ポール マッカートニーでした。
おれがベースをやる!
ジョンの特別だったスチュは、目の上のたんこぶのような存在だったようですね。

ビートルズが演奏するシーンも多く、加藤和樹さん演じるジョンが、ほんと光ってました。
ジョージを見ようとするんだけど、気づくと、ジョンを見てたかも。
上口耕平さん演じる、ドラマー・ピート ベストも、とても楽しみにしていたのですが、なんと、センターブロックだったのに、ドラムをたたく姿は、ほとんど見えませんでした。ピートが見えなかったお席、けっこうあったんじゃないかな。ざんねーん。

ビートルズのレコードデビューが決まりかけた時。このバンドを引っ張ってるのは、ジョンでもポールでもない、自分だ……と、ピート ベストが言ったのですが、うわぁ〜ヤな感じ、何様?と、どん引き。
その後、レーベルだったか、スポンサーだったかのお偉いさんが、デビューの条件としてドラマー交代を言い出しました。新ドラマーは、リンゴ スター。
メンバーも、反対する風でもなくて。冷たいわーと思ったけど、ピートは、大口たたくし、ひとりだけリーゼントをやめなかったり、協調性にかけ、ういてたみたいですね。
上口耕平さんの演技、すごいと思いました。また見たい俳優さんです。

スチュアートは、たびたび激しい頭痛に襲われるようになります。
目も見えなくなり、人格も変わってしまうほどの頭痛に、のたうちまわるスチュ。
痛々しく、つらく。思わず抱きしめたくなるほどでした。
アストリッドは、心も身体も傷だらけになりながらささえてたんじゃないかな。
スチュは、ドイツに凱旋したビートルズの到着を待つことなく、亡くなります。

脳が大きくなって、骨を圧迫して。。。
脳腫瘍かと思ったけど、脳出血。
原因は、ケンカで頭を打ったせいだとも言われたそうですが、先天性のものだとも言われ、確かな事はわからないようでした。
21歳。若すぎる死でした。
鏡のような存在だったスチュを失ったジョンは、立ち止まる事はしなかった。
喪失が、絆を、ジョン自身も強くしたのかなーと思ったり。

その日は突然やってくるから。できることはなんでもやって、精一杯、生きたい。
短かったけど、スチュも生きた。夢を捕まえようと。

辰巳雄大くんを応援している者として、ちょっと考えた。
もしふぉ〜ゆ〜で、このお芝居をするとしたら、ひとりたりないのは置いとくとして。ジョンにハマる人がいないかもーと思いました。
それくらい加藤和樹さんのジョンが、心に残りました。
辰巳くんのスチュは、ちょっと見たいかな。
戸塚くんの舞台も、また見たいかも……とも。

青春の影と影と、ほんの一筋の光を見た。そんな舞台でした。
まとまりのない観劇日記に、最後までお付き合いくださり、どうもありがとうございました。

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