ケアニン

あなたでよかった
そうサブタイトルがつけられた映画「ケアニン」が、市の施設で上映されると聞き、テクテク歩いて、見てきました。
ケアニン、造語なのかな? 新人介護福祉士さんの物語です。

無料なので早めに行かなきゃと思いつつ、開演ギリギリに到着。
年上の方たちの中に、学齢前のお子さんをつれたママを見つけて、ほっこり。

映画の主人公は、やりたいことが見つからないまま、高校卒業後に介護の専門学校に進み、介護福祉士になった大森圭さん。素朴な笑顔が癒される感じ。どこかで見たような?人懐っこい笑顔です。
上映後に調べてわかったんだけど、大森圭さんを演じた戸塚純貴さんも、仮面ライダー出身? 俺スカにも出てたのね。

大森さんが担当することになる堀内敬子さん。
敬子さんと同年代かと思われる方が、たくさん見にいらっしゃってました。

この映画を見ようと思ったのは、ケアニンってなに?と思ったからでした。
物語は、圭が、小規模居宅施設での研修を終えたところから始まります。
施設の経営者から、 ケアニンという単語が飛び出し、圭が???の顔になる。
ポスター見た時のてるひと一緒ですね。
ケアする人。介護福祉士って堅苦しいだろう? と言われます。なるほど。。。
圭は、卒業後、この施設で仕事をすることになりました。

二階建ての大きな家です。通いでやってくる利用者さんが多いのかな。
家にいる感覚で、好きなように過ごせるように、心が配られています。
圭は、勝手がわからず、戸惑うことばかり。良かれと思ったことも、相手には通じないし、うまくコミニュケーションが取れなくて、悩み続けます。

そんなある日の仕事帰り、町をふらふら、誰かを探し歩いてるような?星川敬子さんと出会います。敬子さんは、みっちゃんの名前を呼び続けてました。
家がわからなくなってしまった敬子さんでしたが、名前が言えたことなどから、なんとか息子夫婦に、迎えにきてもらう事ができました。

なんか怖かった。敬子さんが迷っていたのは、家から、そんなに離れてない場所だと思うんですよ。こんなふうに、帰り道がわからなくなる人がたくさんいるんでしょうね。

敬子さんには、認知度の低下、記憶の混濁が見られました。
その事を告げられて、1番戸惑うのが息子でした。
息子の奥さんと孫は、おかしいなと思い始めていたようでした。
息子さんの気持ち、わかるな。わかっていても認めたくないって言うのかな。親はずっと元気だと思いたいんだよね。

出来上がったばかりの名刺を、家族にわたした事がきっかけで、敬子さんは、圭が勤める施設のデイサービスを利用するようになります。担当は、圭。戸惑いながらも、寄り添おうとする。優しい青年ですね。

認知症になったら、おわりだ。
そんなふうに言う家族に、圭は、言いました。
終わりなんかじゃないです。終わりになんてさせない。
そうです。終わりじゃない。終わりなんかじゃない。
心にささる言葉でした。

最近のことは覚えられなくても、バリバリ働いてた頃のことは、覚えている。
部長だったり、大工の棟梁だった利用者たちに、現役時代のように接っする。
主婦のプロだった女性には、台所に立ってもらったり。
そうすると、みんな生き生きするんですよね。なるほど……です。

敬子さんが、ランチを食べた事を忘れる~という、よく扱われる一幕も。
圭は、大好きなオレンジをわたすことで、この難局を脱します。ナイスです。
話したことを否定しちゃいけない。難しい。わかるけど、難しい。

この施設は、近隣の人や子どもたちとの交流もさかんでした。
いいんだよね。こういうふれあいって。

好きだったシーンのひとつに、敬子さんが鼻歌を歌い始めると、利用者がひとり、ひとりと、鼻歌を始めるというのがありました。
見上げてごらん夜の星を。
空耳だと思うけど、映画を見てる人もハミングしてたような?
てるひは、無意識に、シアターの天井を見上げてました。

幼稚園の先生をしていたとわかり、敬子先生と呼ばれるようになります。
夏祭に、子どもたちと歌を披露することになり、オルガンの練習を始める敬子先生。
その最中に、オルガンのコードに足をとられ、転んでしまい、怪我をしてしまう。
息子は激怒して、退所させると言い出します。
信じてあずけてたんでしょ? それはないだろーと思っちゃったけど、やさしいってことですよね、息子さんは。後ろめたさみたいなものもあるのかな。母の認知症に気づけなかったことも含めて。

圭の願いもあり、息子夫婦と孫と一緒に、夏祭に遊びに来た敬子先生。
明らかに、弱くなってる? 入院って怖いんですよね。歩けなくなったり、ますます認知機能が低下することもある。

見上げてごらん夜の星を
敬子先生の指は動き出しません。
でも、子どもたちの歌声に背中を押されたのか、指が鍵盤をたたき始めます。
泣いたー。

施設に残ることになった敬子さんに、またまたつらい現実が襲いかかります。
末期のすい臓がんにおかされていたのです。
認知症の方の病気は、まわりも気づきにくいそうですね。心にメモです。

治療が終わり、家族の希望もあり、施設で看取りをすることになります。
圭と同じで、わたしも誤解していたけど、看取りとは、死を見届けるのではなく、より良い生を生きてもらえるようにすること。
敬子さんは、最後に、大好きなオレンジのしぼり汁で、唇をしめらせてもらい、笑って、旅立ちました。

はじめて向き合う死に、圭は、退職を考えます。無力だった。なにもできなかった。そばにいることしか。よりそうことしか?と。
なんてやさしい人なんだろ。何度も書いてるけど。

寄り添う。いつも考えます。人に、悲しみに、病気に、生きることに。寄り添いたい。そう願いながらも、なかなか難しく、寄り添うことができた圭は、すごいなと思いました。

敬子先生が探し続けていた、みっちゃんは、光彦さん、息子さんでした。
縁日ではぐれてしまって、額に、今も消えない怪我を負わせてしまったことを、敬子先生は、ずっと苦しんで、心配していたんですね。

聞き逃しちゃったのですが、敬子先生は、アルツハイマー型認知症じゃなかったのかな。アルツハイマーの場合、少なくとも2年前は、介護度2だと思うんだけど。地域によって違うのかな? 敬子先生は、介護度1と言われてました。
あと。特養に入れようとするくだりがありましたが、特養に入れるのは、介護度3からなので、この物語の時代は、少し前なのかなーと思ったり。

人として、親を持つ子どもとしても、勉強になった映画でした。
寄り添う。その人に、その人の人生に。
まぁ、そうは言っても、家族だとキリキリしちゃうんだろうけどね。

圭は、敬子先生が書いたメモをわたされます。
おおもりけいさん
しんせつ

毎日、名前を聞いても忘れてしまう敬子さんは、寄り添ってくれる圭さんのことが好きだったのでしょうね。それで、名前を書いた。
家族から(担当が)あなたでよかった……と言われ、ケアニンを続けることにします。
あなたでよかった
きっと敬子先生の言葉を代弁したのでしょうね。

来春、ケアニン2が公開される予定だそうです。
劇場に見に行こうと思います。
最後までお付き合いくださり、どうもありがとうございました。

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