生きる理由だったケド…終わらせなきゃ「砂時計」

ずっとずっと一緒におっちゃるけん
12歳の冬。離婚したショックなどから、お母さんが自殺して、
「ひとりぼっちになっちゃったよ」と泣く杏に、大悟が言った言葉です。
ずっとずっと。彼がずっとの意味をわかってたかどうかはわかりません。
ドラマのキーワードでもあった大悟のセリフは、
数えてやろうか…と思ったくらい、繰り返し、回想されてましたね。
夏が来るから、終わらせなきゃ。毎日、もらい泣きしたドラマだったけど。
先週、最終回を迎えたドラマ「砂時計」の感想を書いておきます。

同じ言葉を繰り返す。たとえば、2回。
ずっとずっと。あるいは、えんどりけり☆えんどりけり(笑)
同じ言葉を繰り返すことによって、強調したり、全く違う意味を生んだりする。
ずっとずっとは、一生と同意義?
繰り返すのは、その言葉に自信が持てないから、自分に言い聞かせるため?

時間や経費…というたくさんの制限の中で撮影されたドラマなので
つながらない「?」なセリフや、早春なのに紅葉してたり…
いきなり雪が積もったり。矛盾もたくさんありました。
でも。てるひ的ベストドラマ 2007決定か?…くらいおもしろかった。

中2の夏、杏と大悟はつきあうようになりますが、
高校進学を考え始めた頃、離婚した父が、杏を迎えに来て
ふたりは、東京と島根、離れ離れに。遠恋ですね。
杏が東京に行く日に、大悟は言います。
「ずっと一緒におっちゃるって言ったろ?忘れたか?」
その後。初めての夜には「ずっと一緒にいような」に変わっています。
おっちゃるじゃなくて、一緒にいよう…に。

東京に行く日。杏はたった一つの願いを絵馬に書きます。
「大悟と ずっとずっとずっと 一緒にいられますように 杏」
ずっとは3回。2回ではなくて3回。ここ、ポイントだって思ってます。
「ずっと」と言った事を「ずっと」と確かめて、やっぱり「ずっと」と確信する。
3には不思議な力が宿ってる気がする。
2つの辺は、曲がらない限り図形にならないけれど、
3辺あれば、図形ができる。サンカクになる。

会えない事が不信を生む。
「杏のせいよ。杏がいなかったら…」
母の言葉は心を凍らせた。自分にかかわる人は、みんな不幸になる。
大好きなひとを、押しつぶしたくない。母のように。
そんな思いから、杏は運命の初恋を捨てるのでした。

おとなになって。杏は大悟と再会します。
でも。彼のとなりには、別の女性がいました。昼ドラでした(笑)
願い事はひとつだけ。杏は絵馬を書きかえます。
「大悟が 絶対絶対 幸せでありますように 杏」
ここがね、なっとくいかないんだよね。原作では、絶対は3回だったのに
3には力が宿るのにな・・・ま。それはそれとして。
杏は自分の幸せよりも、相手の幸せを願うわけですね。

この物語には、いろいろな印象的なフレーズが出てきます。
その中で。1番好きだったのが、タイトルに使った「生きる理由だった」です。
杏が大悟への思いを、語った言葉でした。
好きだとか、愛しいとか、大事だとか、はたまた愛だとか
そんな言葉じゃ表せない。
生きる理由だったよ
ドラマは微妙に違うのですが、原作の方が好きなので、そちらから引用しました。

起、だらだらと長かった承、何度かあった転、いきなりだけど納得の結。
雪が、ふたりを会わせてくれます。
大悟は、杏に「おまえじゃなきゃ、ダメだ」と言います。
「一緒におってくれ」と。
おっちゃるけん→いような→おってくれ。
このセリフの変化がおもしろくないですか?
「俺を幸せにしてくれ」
賛否両論あったようですが、この大悟のセリフ、好きですよ。
ただ…ひたすら、そのひとの幸せを願える相手こそが、運命のひと。
その人の幸せが自分の幸せ。
お互いを幸せにするんだよね、うん。

ばかばかしいって思うかもしれないけど、完全に忘れていた気持ち、いたみを
思い出させてくれて、ありがとう。
おとなになるって?おとなと子ども。そんな境界線の心の揺れを書いてみたい。
そんなふうに思わせてくれて。ありがとう。

このドラマ。レコーダーのハードに残ってる限り…
際限なく見てしまいそうなので、DVDにやこうと思います。
大好きなふたりが歌ってるVも、DVDにやくと満足して、頻繁には見なくなる
前にはまったドラマもそうでした。
そう。終わらせなきゃ…重すぎて、夏を始められないから。

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