霧の向こうに鬼は住む

鬼の舞台(バクマツバンプー)を見て、帰ってきたら、わが町は霧の中でした。
10メートル先を歩く人が、ぼんやりしている。
日本シリーズは、この濃霧のため、コールドゲームになった・・・と言う。
鬼が歩いていても、気づかないかもしれない。そんな夜だ。

幕末蛮風 主演・大野智 作・演出 きだつよし グローブ座 
今回も、運よく楽前日の公演が取れたので、観劇してきました。
今日の記事は、ストーリーはネタばれしないで、書く予定(あくまで予定)
でも。しちゃうかもしれないません・・・すいません。

新撰組は吸血鬼の集団だった・・・という解釈の舞台「幕末蛮風」
血を好む人斬りの集まりと言われ、恐れられた新撰組が
自らの乾きを癒すために、人を斬っていたとしたら?

きださんは、仮面ライダー響鬼のシナリオライターであり(あった?)
少年隊プレゾンの新世紀などの脚本も、手がけた人。
大野智くんとの競演は「戦国風」以来、2年ぶり2どめ。
幕末蛮風は、ぷぅシリーズ第2弾。
戦国風の風助は架空の人物であったのに対し、今回の役は、沖田総司。
新撰組でも、1・2を争う剣の使い手である。

幕末蛮風は、池田屋事件から始まる。
新撰組が1ばん活躍した? つまり、たくさんの人を斬った事件である。
この吸血鬼集団。首筋にかみつき、生き血をすするだけじゃなく、
斬り傷から出欠した血を、たるに蓄えて飲んでしまうという、不思議な輩。
女医さんが提供してくれる、輸血用の血も飲んじゃうンですから。

新撰組の中で。沖田総司だけは、少量の血をなめるだけで、
己の乾きを癒せる・・・という。
しかも、せっかくなめた血を、酒の飲みすぎか吐いちゃうって言うし、
夜鷹に作ってもらったおべんと食べてるらしいし、
西洋のヴァンパイアが嫌うと言う、十字架も日の光もへっちゃらな
新種(?)の鬼なのです。

ま。新種と言っても、人狼のような、眠らない吸血鬼もいるし
たとえば。 おきあがり でもあるオルフェノク(仮面ライダー555)も
わたしは鬼の一種だと思っているので、沖田総司だけが、
ヴァンパイアの範疇から、はずれているわけじゃないですけどね。

バンプーの新撰組は、ハンターです。
野生のライオンや虎などの肉食獣と同じ。
自らの乾きを癒すためにだけ、狩りをする。
京都守護職という、京の治安を守るためという大義名分があるので
狩り(人を斬って、血をいただく)もしやすい・・・というわけで。

みどころの一つの殺陣。
尊王派役の皆さんがお上手な事を差し引いても、
大野くんの殺陣は、なかなかなものだと思います。
普段のカレ。いつもネタにもされちゃう眠そうな顔が、きりりとなる場所。
舞台やライブの大野くんは、ほんとうにステキです。
きださんが見せたかった・・・という「熱い」大野くんが堪能できました。

愛しい人が帰らないのは、沖田総司のせい!・・・と、
沖田を殺しにきた桂(ケイ・森田彩華さん)も、ある意味、鬼だし、
己の不老不死にこだわる、則天武后のような涼(有森也美さん)も。

新撰組の名を語り、女ばかりを狙う辻斬りの正体が、
あまりにも、ストレートな人が本星だったので、予想がはずれたし、
この人も鬼なのか・・・へぇ~みたいな展開もあって、
全体としては、おもしろかったと思います。

今回の物語では、人と吸血鬼、つまり鬼との境界線について
考えさせられました。
吸血鬼が鬼なのか、人間こそが鬼なのか・・・
心に闇を持つ者は、誰でも容易に鬼になれてしまう。

仮面ライダー響鬼と、なんだかかさなる部分もあって、
また、きださんに、響鬼を書いてもらいたい。そう思った。
いろいろ、?と思った事は、日を改めて、感想を書く・・・と思う。

今回のわたしのツボ。土方歳三役の平野勲人さん。すてきすぎる。
何百年もの虚ろを生きる、吸血鬼・平野さんにばかり目が~
血を吸われてもイイかも、彼のような鬼になら。
武器が剣ではなく、扇子って言うにも、萌え(こーゆー時、使っていいのかな?)

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